両者はほぼ同じ意味で用いられることが多いが、コンピュータミュージックという言葉のほうが、DTMより歴史が古く、80年代から使われていたのに対し、DTMという言葉が使われるようになったのは90年代に入ってからである。また、コンピュータミュージックはシーケンサー専用機を使ったシステムもその意味に含まれる。他にもコンピュータミュージックには、現代音楽の1ジャンルとして自動作曲におけるコンピューターを利用したものを指す場合や、テクノ・ハウスといったジャンルの音楽の総称としての意味、さらにはイエローマジックオーケストラなどに代表されるテクノポップや、後のTM NETWORKなどに代表される打ち込みやシンセサイザーサウンドが目立つJ-ポップの意味にも用いられることがあり、話者によって、コンピュータミュージックのニュアンスが異なることがあるが、DTMはパソコンを核とした音楽演奏形態で使われ音楽のジャンルを意味しない。従って、DTMで演歌や民謡といった、典型的なシンセサイザーサウンドと対極にあるジャンルの音楽を再現することも可能である。
また、DTMのことを指してMIDIと呼ぶことがあるが、MIDIは電子楽器間の通信プロトコルのことであり、厳密には音楽の使用形態を指す言葉ではない。これは、MIDI規格が登場する以前に主にPCの内蔵音源をコントロールするための規格として、BASICなどのプログラム言語に拡張命令として含まれていたMMLと呼ばれる電子記譜法が普及しはじめていたため、これと対比して外部音源をコントロールする規格であるMIDIを、その普及とともに「外部音源を利用したPCによる音楽制作」そのものの呼称として使用するようになっていった。さらに、パソコンショップでDTM機器を扱っているコーナーをMIDIコーナーと呼ぶケースがあったことや、パソコン雑誌もDTMについてのページをMIDIと紹介したことなどもあり、「外部音源を利用したPCによる音楽制作」としての「DTM」=「MIDI」という転用がなされる機会が増えていったものと思われる[2]ちょうど、これはWWWのことをインターネットと呼ぶ関係に近いと思われる。
前述の通り「打ち込み」というのはDTMだけでなく、シーケンサー専用機やワークステーション型シンセサイザーで自動演奏MIDIデータを作成することも含まれる。
参照元:ウィキペディア「デスクトップミュージック」